大相撲 春場所 生観戦記

2017年11月12日

今年の春場所はいつも以上の盛況ぶりだった

今年に入り、田子の浦部屋所属の第72代横綱稀勢の里関が誕生し、相撲人気がさらに高まってきている傾向があることから一度は大相撲を生で観戦してみたいと感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。この相撲人気は今から20年前に、8年間連続で満員御礼を出した頃と比べても遜色ないと言っても過言ではないかと思われます。ちなみに、この頃は二子山部屋所属の第65代横綱貴乃花関と第66代横綱若乃花関の兄弟横綱が作った所謂「若貴フィーバー」と呼ばれていた頃で、この2人に他にも東関部屋所属の第64代横綱曙関や武蔵川部屋所属の第67代横綱武蔵丸関のハワイ勢を始め、ここまで記述した部屋に所属していた元大関貴ノ浪関、元大関武双山関などの若手力士が、この横綱に挑む形で活躍を示して土俵を沸かせていました。

私は地元の春場所を毎年観戦して、今年で10回目でしたが、ここまでの大盛況ぶりには驚くほどでした。そこで、春場所を生で観戦した様子を中心に記述したいと思います。ちなみにファンになって、まだ14年目だったので先述したような盛況ぶりは記録映像や資料などを通じて知った世代なので、今年の生観戦は去年までと空気が違っていることを実感できました。

雨の大阪で観戦した生体験

私が、会場である大阪府立体育会館に到着したのは午前10時すぎで10日目のチケットでの観戦でした。当日は雨が降りしきっていて足早に会場に向かいましたが、時頼力士とすれ違いました。力士が指している傘は普通にあるようなタイプで、伝統的な番傘や蛇の目傘ではありませんでした。これは、このようなタイプの傘が使えるのは幕下以上の力士で、この時間帯は序二段ぐらいの力士が行き交うことが多いためと考えられます。

会場に入ってからは、まず自分の座席を確認して、そこで序二段の取り組みを8番ほど観戦し、売店に向かい土産やパンフレットなどを購入しました。この時間帯はまだ人も疎らな状態でしたのでゆっくりと品物を選ぶことができました。また一角には元大関霧島関が師匠を務める陸奥部屋のちゃんこスープの試飲コーナーもあり、飲み比べができて満足しました。ちなみに数年前にはモンゴルで有名されている岩塩飴の舐め比べコーナーもありました。

取り組みを本格に見始めたのは午前11時台の三段目からでした。去年までは、観客がまだ少なくて見やすかったのですが、やはり今年は混雑具合も早く、去年の幕下に近い程度の人の入りで、比較的見やすい2列目でも通路で立ち止まる客が現れて見にくくなる事もしばしばありました。そして驚くべきことは、昼食後に会場散策を行った際にエントランス付近が、まだ時刻が正午過ぎにも拘らず既に通路を通るのに苦労するほどまで人だかりになっていたことです。2時間前に入ったときは、そこまでは酷くはありませんでした。

幕下の取り組みが本格的に始まる午後1時台になると座席がだいぶ埋まるようになり、私の座席の周囲も幕下前半の段階で全て埋まりました。このようなことは10年近く観戦してきた中でも初めてでした。

午後2時過ぎには十両土俵入りが始まり、これまでの照明の明るさが少し明るくなり、拍子木を打つ音が聞こえると1人ずつ力士が紹介され、一人一人に対して応援の声を出したり、拍手したりされており、これも今年に入って初めてのことでした。その中でも関西出身の十両力士である伊勢ケ浜部屋所属の照強関に対しての歓声が一際大きいことが直ぐに分かりました。照強関が阪神大震災の日に淡路島で生まれた力士であることで有名であることはファンの多くが知っているのではないかと思います。

出典: http://www.sumo.or.jp/ResultRikishiData/profile?id=3278

また、関西に近い香川県出身で尾車部屋所属の天風関に対しても歓声は大きかったです。天風関がお茶目な性格であることで人気が出ていることも要因に挙げられると思われます。

出典: http://www.sumo.or.jp/ResultRikishiData/profile?id=3002

十両土俵入りの後は幕下15枚目以内の力士が出場する幕下上位5番から再開し、十両の取り組みに進む頃になるとテレビ放送の大相撲中継で見られるような満員にほぼ近い光景が広がるようになり、観客の熱気などの影響で上着を脱がないと汗ばむぐらいになりました。十両の取り組みが終わって幕内力士の土俵入りになると照明が、また1段明るくなって、テレビ中継で見られるような光景になります。それが終わると横綱土俵入りですが、やはり一番歓声や拍手が大きかったのは稀勢の里関の土俵入りで四股を踏んだ時の「よいしょ!」という掛け声や、雲竜型で特徴的な右手を伸ばして、左手を胸付近に抱えながらせり上がる時の拍手で会場が一体になったような雰囲気を味わうことができました。勿論、私もこれらの行為に参加しました。ちなみに、この一体感は、後述する弓取り式の際も味わえる可能性が高いと感がられます。

横綱土俵入りが終われば中入りの休憩時間に入り、座席を立ってトイレなどに向かう客が多くなりますが、ここで暫く待機すれば、顔ぶれ言上という翌日の取り組みが立行司によって披露する儀式を見ることができました。これはテレビ中継でもニュースなどで見られる機会が少ないので生観戦のメリットの1つではないかと思います。ただし、土俵進行が遅ければ行われないこともあります。トイレに向かうだけでしたら、この後に向かった方がすいている可能性が高いのでお勧めです。

中入り後は幕内の取り組みがスタートしました。私の座席は位置・角度的にもテレビ中継の時と全く同じだったので、同じような感覚で取り組みを見ることができました。

そして、弓取り式が終われば終了ですが、朝の通勤ラッシュレベルの混雑を覚悟して帰ることになり、私もゆっくり進む人込みに耐えて会場を出ましたが、時間に余裕があれば少し待つのも1つの手かもしれません。

これから本場所を観戦する場合は、時間的に余裕がある午前中から見る事と、朝の通勤ラッシュレベルの人込みになることを覚悟した上で対策を立てていくことで、十二分に楽しめるのではないかと思います。